
Special Reports
特別レポート

2020年「EUのテロ情勢と傾向」の注目点
2020年7月22日
欧州, テロ
欧州刑事警察機構(ユーロポール)が公表したテロ情勢報告書によると、欧州連合(EU)域内で昨年発生したテロ(未遂、未然阻止含む)は前年比7.7%減の119件で、死者数も同23%減の10人であった。
イスラム過激派のテロは、大規模テロが発生していないことや刃物使用攻撃が中心となったことなどから死者数が大幅に減少しているものの、刑務所内で受刑者が過激化する傾向などが続いており、リスクは依然として高い。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行により、EU各国では今後、極右主義者によるアジア系へのテロが危惧されるほか、商店等での行列を狙った刃物テロや車両暴走テロのリスクが高まる可能性がある。

パンデミック下で銃の販売数激増、銃犯罪増加のおそれ
2020年5月18日
米国, 犯罪
米国では3月、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策による学校閉鎖などで、同月中の教育機関における銃乱射が18年ぶりに0件となった。
一方、パンデミック下の治安悪化などを懸念する市民が銃販売店に殺到し、銃の月間推定販売数が過去最多を記録した。
COVID-19対策で各種の制限を強いられる中、4月中旬以降には市民によるマスク着用や店内飲食禁止をめぐる銃撃事件が続発している。
人種的偏見などに基づくヘイトクライム(憎悪犯罪)や雇用トラブルに起因する銃乱射が発生する可能性があるほか、市民が不意の来訪者などに対して、自衛を理由に発砲する事件の増加等も懸念される。

苛烈な「麻薬戦争」下で殺人が3年連続過去最多
2020年1月24日
犯罪, メキシコ
2018年12月に就任した左派のロペス・オブラドール大統領は、文民統制の新治安部隊「国家警備隊(GN)」の創設を柱とする治安対策を推進しているが、麻薬組織間の抗争多発などによって2019年の全国の故意殺人の発生件数は前年比1.0%増の2万9,401件、被害者数は3万4,582人に達し、いずれも過去最多記録を更新した。
さらに昨年10月以降、各地で麻薬組織による重大事件が続発し、政府と治安当局の威信が揺らいでいる。
現政権下で治安が劇的に改善する見込みは薄いので、麻薬組織絡みの銃撃戦等への巻き添え被害防止策を継続することが肝要である。





