
Global Risk Reports
国際情勢レポート

アルジェリア, アラブ首長国連邦, 国際対立
外交関係断絶の影響と今後の焦点
2026年10月13日
アルジェリアは9月10日にアラブ首長国連邦(UAE)との外交関係断絶を宣言し、10月に入ってもテブン大統領が「一度決定すれば後戻りしない」と述べて、断交を長期化させる意向を明示した。アルジェリアが断交に踏み切った背景には西サハラをめぐるモロッコとの対立、UAE・モロッコとイスラエルの関係強化、サヘル・北アフリカでの影響力競争など、長年の相互不信がある。
一方、UAE側は報復措置を控えており、UAE資本の既存投資も排除されていない。両国は当面、政治関係を断絶しつつ経済関係を選択的に維持する状態が続く可能性が高い。

中国, 法規制
公安部サイバー新規則の要点と邦人企業への影響
2026年10月5日
中国で10月1日、「公安機関ネットワーク空間安全監督検査弁法」が施行された。
同規則はネットワークの安全に加え、データの安全や個人情報保護なども目的とし、オンラインの巡回、遠隔技術検査、現場検査など、監督検査の方法や手続きを具体化した。検査手続の標準化、重複検査の回避、秘密保持義務などを定めるが、違反時の処罰は既存法令に基づき実施される。
邦人企業も対象となり得るため、社内の安全管理体制や検査対応フローを改めて点検し、ログ保存、脆弱性対応、データ管理など実際の運用状況を客観的に説明できる体制を整えておくことが重要である。

中国, 法規制
改正国防動員法の要点と邦人企業への影響
2026年9月30日
中国で10月1日に施行される改正国防動員法は、2010年の旧法施行後に整備された国防・データ関連法制を反映し、データ、先端技術、物流網、軍需品供給網などを平時から把握・整備して国防目的に活用する体制の強化を目的としている。
旧法と同様、改正法も施行によって企業資産が直ちに収用・徴用される訳ではなく、邦人を含む外国人が直接動員されることもない。ただし、邦人企業の現地法人を含む外資系企業は適用対象から除外されず、平時からの情報収集、設備・人員の把握、備蓄・訓練などの対象となり得るので、当局から何らかの要請を受けた場合にも適切に対応できるよう体制を整えておく必要がある。

欧州, ロシア連邦, 国際対立
欧州で拡大するロシアのハイブリッド戦
2026年9月7日
米議会調査局(CRS)は8月にロシアが欧州で展開する「ハイブリッド戦」に関する報告書を公表し、ロシアがサイバー攻撃や情報工作に加え、放火、破壊工作、暗殺、GPS妨害、領空侵犯、重要インフラへの妨害など攻撃手法を多様化させ、現地の一般人や犯罪組織を「代理人」として活用していると指摘した。
NATOおよびEUは重要インフラ防護、制裁、防諜態勢などを強化しているが、交通、物流、通信、エネルギーなど民間分野への影響拡大が懸念される。
欧州で事業展開する企業はサイバーセキュリティー強化、拠点の警備強化、従業員の安全教育などの包括的な対策が求められる。







