
Special Reports
特別レポート

パリ五輪をめぐる治安情勢と安全上の留意事項
2024年6月6日
フランス, テロ, 犯罪, 大衆運動
パリ五輪開幕まであと50日となった。206か国から1万500人が参加予定の今大会は、五輪史上初めて開会式が競技場外でセーヌ川を舞台に開催される。
フランスでは2015年のパリ同時多発テロ以降もイスラム過激派によるテロの脅威が続いており、昨年10月以降のパレスチナ情勢悪化を背景に五輪狙いのテロへの警戒が強まっている。また、観覧客などを狙った街頭犯罪の多発が予想されるほか、ロシアによるサイバー攻撃などの妨害行為も懸念されている。
治安当局が厳戒態勢を敷いているものの、現地においては一定の警戒心を維持し、各種の自衛策を励行する必要がある。

ガザ危機で一層激化するフーシ派の船舶攻撃
2024年3月1日
中東, 地域紛争
イエメン北部を実効支配中のシーア派武装勢力「フーシ派」による紅海などでの船舶攻撃の激化を受け、米英主導の軍事作戦が1月に開始された。しかし、イエメンの軍事施設への攻撃は効果が限定的であり、フーシ派による船舶攻撃は現在も続いてい る。フーシ派は、イスラエル軍がガザへの攻撃を停止しない限り、紅海での攻撃を停止しないと宣言している。
ガザをめぐってはラマダン(断食月)を前に停戦交渉が行われているが、双方の溝は大きい。ネタニヤフ首相はガザ南部ラファへの大規模攻撃を計画しており、実行されればフーシ派による攻撃も一層激化する可能性が高い。

2023年のテロ発生状況と今後注意すべき動向
2024年2月20日
世界共通, テロ
米国務省テロ対策局の支援機関の集計によると、2023年の全世界におけるテロの件数と死者数は3年連続で減少したが、負傷者数は増加に転じた。
テロが中東、アフリカ、南西アジアに最も集中している状況に変わりはなく、中でもガザ紛争の影響でイスラエルおよびパレスチナ自治区ヨルダン川西岸地区でテロの件数・死傷者数が激増した。
テロの使用武器は銃器が最も多いが、「ハマス」や「ヒズボラ」によるイスラエル領内への砲撃の激化に伴い、ミサイルとロケット弾を用いたテロも急増した。一方で簡易爆弾(IED)に よるテロは減少した。
ガザ紛争が長引く中、イスラム教徒やユダヤ教徒への憎悪感情が高まっており、テロのリスクが高まる時期・記念日には特に警戒を高める必要がある。

大統領選挙をめぐって再び懸念される暴力事態
2024年1月23日
インドネシア, 国内対立
来る2月14日投開票のインドネシア正副大統領選挙(第1回投票)では、3組の候補による終盤戦が繰り広げられている。そのトップを走るプラボウォ国防相とギブラン・スラカルタ市長(現大統領の長男)のペアは世論調査で過半数に迫る支持率を得ており、決選投票を待たず勝利する可能性も出てきているが、その場合は不正選挙を疑う対抗馬の陣営による抗議行動がジャカルタなどで巻き起こり、騒乱に発展する可能性が懸念される。
選挙戦が過熱する中、プラボウォ陣営や警察、米欧権益などを標的としたイスラム過激派のテロにも警戒する必要がある。


