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島の上空からの眺め

Global Risk Reports
国際情勢レポート

チュニジア, 国内対立

大統領選前に政敵への弾圧強化、高まる緊張

2024年10月1日

 チュニジアでは10月6日の大統領選挙を前に、再選を目指すカイス・サイド大統領が法令を駆使して有力な候補者を多数排除しており、選挙の公正性に疑問符がつく中で反政府デモも頻発している。
 サイド大統領は、前政権の腐敗と自身の「クリーンさ」を強調することで一定の支持を確保してきたが、経済停滞の長期化や移民の増加などによって社会不安が増大し、支持基盤が揺らぎかねない。

欧州, 犯罪, テロ

中東情勢悪化を背景に急増する反ユダヤ主義的事案

2024年9月27日

 昨年10月7日のガザ紛争勃発以来、欧州では反ユダヤ主義に基づくテロやヘイトクライム(憎悪犯罪)、嫌がらせ事案が急増している。
 特にユダヤ人口の多いフランス、英国、ドイツでは今年1月以降も反ユダヤ主義的事案が多発しており、当局がさまざまな対策に乗り出している。
 イスラエルとヒズボラとの戦闘が拡大する中、ガザ紛争1周年を迎える時期には反イスラエル・反ユダヤ思想に基づく攻撃のさらなる増加が危惧され、イスラエル・ユダヤ関係者以外であっても巻き添え被害に注意が必要である。

インド, テロ

祝祭シーズンを前に活動を強めるイスラム過激派

2024年9月26日

 インドの対テロ当局は8月下旬、首都デリー近郊などでアルカイダ系グループを摘発して自動小銃や手榴弾などを押収し、テロ計画を阻止した。また、8月から9月にかけてはウッタルプラデシュ州などで鉄道に対する脱線工作事件が5件続発し、うち1件では旅客列車が脱線した(負傷者なし)。
 インドの大都市では、イスラム過激派による重大テロが過去10年以上にわたって再発していないものの、中東情勢悪化の影響なども踏まえ、来る10月のヒンズー教祝祭シーズンに向けてテロや宗教紛争への警戒を強める必要がある。

スリランカ, 国内対立

野党優勢の大統領選挙で懸念される情勢の不安定化

2024年9月13日

 来る9月21日(土)に投開票される大統領選挙は、現職のウィクラマシンハ大統領を含む3候補の三つ巴の戦いになっている。
 同大統領は破綻した財政の立て直しを図り、インフレ抑制や外貨準備の回復などで一定の成果を出しているものの、不人気政策を推進したため支持率が低迷している。政権交代の可能性が高まる中、最大都市コロンボなどでは投開票日前後の時期に政党支持者間の暴力的衝突などを警戒する必要がある。

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米国, 犯罪

FBI銃乱射事件報告書の概要と注目点

2024年9月4日

 米連邦捜査局(FBI)の報告によれば、米国では2023年に48件の銃乱射事件が記録された。2年連続で件数が減少したものの、2019年と比べて約60%増加しており、犠牲者数も依然として高水準にある。
 州別発生件数ではカリフォルニア州が最多で、発生場所別ではオープンスペースでの事件が最も多かった。FBIは法執行機関や市民に対して、銃乱射事件に万一直面しても適切に対処するための緊急対応訓練の重要性を呼びかけている。

アルジェリア, 大衆運動, テロ

大統領選を控える国内の課題と周辺諸国の情勢不安

2024年8月21日

 9月7日投開票のアルジェリア大統領選挙では、現職のテッブーン大統領の再選が有力視されているが、国内には経済改革や若年層の高い失業率といった課題が山積しており、政府は不安定な周辺諸国からの影響を警戒している。
 国民の間で政府への不信や政治離れが広がる中で、欧州への不法移住の増加や過激主義への関与のリスクが高まる可能性も懸念される。

インド, 犯罪

悪化する首都デリーの治安と要注意手口

2024年8月16日

 首都デリーでは近年、未成年者などのギャング・グループが台頭して互いに抗争を繰り広げつつ地域の治安を悪化させている。現地報道によれば、同市北東部では5月~7月だけでギャング絡みの殺人事件が21件も続発した。デリー警察が犯罪統計の公表に消極的な点からも、治安は一層悪化しているものと見られる。
 「タクタク・ギャング」と呼ばれる車狙いの犯罪手口も首都圏で横行しているので、手口の特徴や対策を把握して被害回避に努めることをお勧めする。

ミャンマー, 国内紛争

シャン州北部を巡る戦闘と中国の関与

2024年8月2日

 ミャンマー東部のシャン州では、昨年10月27日に反軍政派の各武装勢力が開始した「1027作戦」以降、戦線が拡大する中で国軍側の劣勢が目立つようになった。
 今年7月25日には、陸軍北東軍管区司令部が所在するシャン州北部の要衝ラショーが遂に陥落し、陸軍将兵が市街地で「ゲリラ化」して反軍政派に抵抗する事態となっている。
 2021年2月の軍事クーデターから3年半を経て、中国がミャンマー内戦へ間接的に関与するようになっており、今後さらに干渉が強まれば、戦況に少なからぬ影響を及ぼすことが予想される。

中国, 法規制

国家安全機関の新規定施行に伴う注意事項

2024年7月29日

 中国政府は7月1日から国家安全機関に関する2つの新規定を施行した。
 それにより「電子機器を検査する権限」などが明確化され、中国への入国時などにスマートフォン等を検査されることへの懸念が広がっている。国家安全部は「全員を検査する訳ではない」としているが、検査自体は否定していない。
 新規定には、他にも中国への渡航者が注意すべき複数の項目が含まれている。

コロンビア, テロ

左翼ゲリラ残党による攻勢が激化

2024年7月23日

 左派のグスタボ・ペトロ大統領が推進する左翼ゲリラなど各武装組織との和平交渉や停戦は、テロの抑止に一定の成果を上げたものの、最近では主に武装組織側による停戦違反が続発している。
 特に、かつての最大左翼ゲリラ「コロンビア武装革命軍(FARC)」の残党による攻勢が激化しているほか、現存する最後の左翼ゲリラ「民族解放軍(ELN)」は今年5月、身代金誘拐の再開を発表した。

中東, 地域紛争

活発化する「イスラム抵抗軸」の活動と最新動向

2024年7月22日

 ガザ地区でイスラエルとイスラム主義組織ハマスの紛争が長期化する中、イラン主導の「イスラム抵抗軸」を構成するレバノンのヒズボラや、イエメンのフーシ派などの動きが活発化している。特にヒズボラは昨年10月以来、数千発のロケット弾をイスラエルに発射し、攻撃の応酬で双方に多数の死者が出ている。
 フーシ派も紅海などで船舶を頻繁に攻撃し、国際貿易に深刻な混乱をもたらしている。イラクのシーア派民兵は米軍関連施設への攻撃を繰り返し、シリア東部ではヒズボラへの武器輸送が増加している。

フィリピン, 大衆運動

南沙諸島問題や違法ビジネスをめぐる反中感情の危険性

2024年7月19日

 フィリピンでは、同国が実効支配する南沙諸島アユンギン礁での中国海警局による度重なる実力行使や、中国本土向けオンラインカジノ事業「POGO」を隠れ蓑とする数々の犯罪行為などへの反発が広がっている。
 反中の動きは大きなうねりになっていないものの、アユンギン礁で深刻な被害を伴う衝突が勃発すれば反中感情が一気に高まりかねない。フィリピン政界の動向も窺いつつ、一連の問題に一定の注意を払い続ける必要がある。

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