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島の上空からの眺め

Global Risk Reports
国際情勢レポート

南アフリカ共和国, 犯罪

依然として深刻な凶悪犯罪発生状況

2025年5月28日

 南アフリカ警察(SAPS)の犯罪統計によると、2024年度には凶悪犯罪の増加傾向に歯止めがかかったものの、発生件数は依然として高止まりしている。
 邦人の強盗被害も続発しており、その多くは旅行者が治安の悪い地域を徒歩移動中に被害に遭ったものである。
 同国では様々な手口による車両に対する強盗も多発しており、昨年には邦人が警察制服姿の犯人達に停車を命令されたり、赤信号での停車中に襲われる被害が発生した。

ブラジル, 犯罪

サンパウロ州都圏で注意を要する犯罪の傾向

2025年5月15日

 サンパウロ州都圏では昨年、故意殺人の発生件数が前年と同数、身代金誘拐や強盗が2年連続減少となった一方で、強盗殺人は増加した。今年第1四半期には強制性交等や、車両盗を除く窃盗が過去最多を記録し、4月には市民の体感治安悪化を示す調査結果も出ており、治安が改善したとは言い難い。
 今年に入ってからも「PIX送金」目的の短期拘束型誘拐・拉致強盗が跡を絶たないほか、サンパウロ市内の富裕層居住地域でも強盗殺人や、強窃盗に伴う銃撃事件が続発している。

インド, パキスタン, 国際紛争, テロ

新たな段階に入った紛争リスク

2025年5月12日

 インドとパキスタンの軍事紛争は、米国の仲介により5月10日に即時停戦が合意され、両国の軍事攻撃は4日間で取り敢えず終息した。
 しかし紛争要因は解消されておらず、パキスタン系イスラム過激派による重大テロなどがまたインドで発生すれば、報復軍事行動も再び発動される。
 その際には今回と同様、軍事施設の周辺地域が攻撃のリスクに晒されるほか、航空路線が一時的に停止するなどの影響が生じる。それが危機管理上容認できない場合は、軍事行動が始まるまでの準備期間のうちに国外退避するしかない。

フィリピン, 国内対立

投開票日に向けて緊張高まる中間選挙

2025年4月22日

 フィリピンの選挙管理委員会によると、1月12日に中間選挙(上下両院選挙および地方選挙)の選挙期間が始まって以降の3か月間に全国で46件の政治的暴力事件が発生し、20人近くが殺害された。
 マルコスJr.大統領とサラ・ドゥテルテ副大統領の対立激化に起因する政治闘争が国内情勢を不安定化させかねない中、SNSなどを通じた世論誘導も盛んに行われているので、5月12日の投開票日に向けて不測の事態を警戒する必要がある。

西アフリカ, マリ, ニジェール, ブルキナファソ, テロ

サヘル地域で活発化するイスラム武装勢力

2025年4月21日

 2024年は世界全体のテロ関連事件と死者が前年比で減少したものの、アフリカのサヘル地域でのテロ関連死が世界の過半数を占めるなど状況が悪化している。
 特にマリ、ブルキナファソ、ニジェールの3か国では、西側諸国の軍事的プレゼンスが後退する中で、アルカイダ系や「イスラム国(IS)」系の武装勢力が活発に活動しており、外国人誘拐の増加や周辺国への拡大も懸念されている。
 この3か国が今年1月に西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)から離脱したことも、地域の経済統合と治安協力に悪影響をもたらす可能性がある。

ベルギー, 犯罪,

ブリュッセルで多発する麻薬組織絡みの銃撃事件

2025年3月24日

 ブリュッセルでは麻薬組織絡みの銃撃事件が増加しており、昨年には過去最多の92件(前年比48.4%増)を記録して9人が死亡、48人が負傷した。
 今年に入ってからもブリュッセル・ミディ(南)駅に隣接するアンデルレヒト区などで10件以上の銃撃事件が続発し、2人が死亡、6人が負傷し、2月5日には多くの人が行き交う地下鉄駅前で自動小銃が発砲された。
 銃撃事件の増加を受け、当局は危険性が高い地域を「ホットスポット」に指定するなどして対策を強化しているが、抜本的解決には至っておらず、カフェなどでの一般市民の巻き添え被害も跡を絶たない。

ミャンマー, 国内紛争,

中部地域で二正面作戦を強いられる国軍

2025年3月21日

 最大都市ヤンゴンと首都ネピドーの間にある中部のバゴー管区域では、軍事政権と戦う市民レジスタンス組織「国民防衛隊(PDF)」が攻勢を強め、同管区域のほぼ全域で国軍を脅かすまでに活動範囲を広げた。
 同管区域の東部ではカレン族系武装組織とPDFの合同部隊が編成され、西部でもラカイン族系武装組織と連携して国軍拠点を次々に制圧している。
 このまま反軍政勢力の攻勢が続けば、ヤンゴン市北東郊のバゴー市や、ヤンゴン管区域の北部に攻撃が及ぶ可能性が出てくる。

トルコ, 国内紛争,

「クルド労働者党(PKK)」解散宣言の背景と不確定要素

2025年3月14日

 クルド人武装組織「クルド労働者党(PKK)」は3月初頭、収監中のオジャラン指導者の呼びかけを受けてトルコ政府との停戦を宣言した。同国のエルドアン政権は和平に前向きな姿勢を示しつつもPKKへの軍事的圧力を緩めず、慎重な姿勢を維持している。
 国際社会も幅広く歓迎の意を表明しているが、PKK側がオジャラン指導者の処遇改善やクルド人への政治的権利保障といった条件を提示したのに対し、政権側は交渉を拒否するなど、武装解除や政治的権利をめぐる双方の溝は大きい。

アルゼンチン, 犯罪,

ブエノスアイレス首都圏で相次ぐ強盗殺傷事件

2025年3月10日

 首都ブエノスアイレスでは昨年、強盗の件数が前年比で約8%増加し、首都周辺のブエノスアイレス州においては約20%増の大幅増を示した。
 首都圏における車両強窃盗も前年に続いて大きく増加しており、今年に入ってからも貧困層が多い首都周辺の郡部で強盗殺傷事件が多発する中で、非番の警察官が強盗に襲われて発砲事件に発展するケースも相次いでいる。
 さらに、首都では住居押込み強盗も続発し、住民を恐怖に陥れている。

タイ, テロ,

最南部のテロ情勢が再び悪化

2025年2月26日

 イスラム過激派による武装闘争が続くタイ最南部では、昨年発生したテロ事件が前年比31.4%増の632件に上った。近年、改善傾向を示していた同地域のテロ情勢は、2016年~2017年頃の水準まで悪化している。
 2023年に成立したタクシン元首相派政党を中心とする現政権は、最南部地域における非常事態宣言の約20年ぶりの解除を目指していたが、特に治安要員狙いの爆弾テロが多発する中で、和平はむしろ遠のいている状況にある。

インド, 犯罪,

犯罪減少に転じても懸念が多い首都デリーの治安

2025年2月19日

 首都デリーの警察によると、同市では近年続いていた犯罪の増加傾向にようやく歯止めがかかり、各種の凶悪犯罪やひったくりなどが減少に転じた。
 しかし、デリー警察の発表が同市議会の選挙戦の最中に相次いだこともあって政治的意図が見え隠れし、犯罪減少についても疑義が呈されている。
 罪種別に見ると殺人や車両盗は微減にとどまっているほか、強盗や銃犯罪の発生状況も依然として深刻であり、治安改善を実感できている市民は少ない。

チリ, 犯罪,

サンティアゴ首都圏で増え続けるカージャック被害

2025年2月18日

 チリでは近年、首都サンティアゴを中心にカージャックをはじめとする武装強盗が多発するなど治安が悪化している。昨年も同市の強盗発生件数が前年比0.3%増と高止まりしており、2005年以降では全国的に反政府暴動が発生した2019年に次いで2番目に多かった。
 首都圏では依然として「ポルトナソ」や「エンセロナ」などと呼ばれるカージャックが多発しており、市民による自衛意識の高まりを背景に防弾車加工の受注台数が急増している。

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