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島の上空からの眺め

Global Risk Reports
国際情勢レポート

コンゴ民主共和国, 犯罪

キンシャサに跳梁する若年犯罪集団「クルナ」

2025年12月10日

 首都キンシャサでは、「クルナ」と呼ばれる若者の犯罪集団による強盗、殺人、車両襲撃などが相次いでおり、これまで比較的安全とされてきた高級エリアのゴンベ区を含む市中心部をも脅かしつつある。
 警察は取締りを強化しているものの、貧困問題などを背景にクルナの勢力は衰えず、むしろ拡大しているとも言われている。
 クリスマスや年末年始に向けて侵入盗など各種犯罪のリスクが高まる中、自宅や事務所等の警備態勢や防犯対策の再確認が不可欠である。

メキシコ, 犯罪

最近のメキシコシティの犯罪発生状況

2025年11月25日

 首都メキシコシティの治安は近年改善傾向にあるが、複数の麻薬組織が活動しており、市中心部のテピート地区一帯では抗争や恐喝絡みと見られる殺人事件が多発している。
 邦人居住地域でも殺人や強盗などの凶悪犯罪が度々発生しているほか、国際空港からの追跡強盗なども続発しており、特に犯罪リスクが上昇するクリスマス・年末年始シーズンには警戒心を一層高める必要がある。

インド, パキスタン, テロ, 国際紛争

デリーの車両爆弾テロと印パ衝突再発のリスク

2025年11月21日

 インドの首都デリーで11月10日に発生した車両爆弾テロは、カシミール地方出身のイスラム教徒の医師による犯行であった。同人を含む高学歴者らのテログループは一斉摘発され、彼らがデリーなどで同時多発爆弾テロを企てていたほか、パキスタン系イスラム過激組織と繋がっていたことも判明した。
 同事件を受けて、インドは5月に続いて今回も必ずパキスタン領への報復軍事行動に出ると見る必要がある。その時期は12月以降、または新年に入ってからになる可能性があり、それによる民間航空路線などへの影響が懸念される。

中国, 国際対立

日中の関係悪化と邦人の安全への影響

2025年11月19日

 台湾有事に関する高市総理の国会答弁を切っ掛けに中国政府の対日姿勢が硬化し、日本への渡航自粛を呼びかけるなど人的交流の抑制を強めている。そうした「号令」に呼応して中国における対日感情が悪化し、邦人への嫌がらせや暴力行為が再び相次ぐ事態が懸念される。
 1937年の南京事件に関する12月13日の「国家哀悼日」の前後は反日感情が特に高まりやすいほか、年末年始から来年2月の春節(旧正月)にかけては困窮者が増える時期でもあり、自暴自棄になった者による衝動的暴力も警戒する必要がある。

インド, 犯罪

注意を要する都市部の治安悪化傾向

2025年10月22日

 最近発表されたインドの全国犯罪統計(2023年版)によると、同国では各種犯罪が全国的に増加しており、特に大都市ではその傾向が強い。
 邦人企業の進出数が多い都市については、ムンバイやチェンナイは治安が改善傾向にあるものの、それ以外の都市では屋外窃盗や侵入盗などの増加が目立ち、中でもハイデラバードとベンガルールは件数が急増している。
 国内における爆薬や爆発装置の押収量も増えており、それらが不特定多数を巻き込むような爆弾テロに再び使用される可能性も懸念される。

カメルーン, 国内対立, テロ

長期政権下で高まる不安定化リスク

2025年10月10日

 カメルーンで10月12日(日)に投票が行われる大統領選挙では、野党陣営が最有力候補の排除や候補一本化の失敗により精彩を欠くなどして、40年以上政権を維持する現職のポール・ビヤ大統領(92歳)の8選が確実視されている。
 一方、分離独立問題を抱える西部の英語圏では選挙ボイコットが続いているほか、北部地域では国軍とイスラム武装勢力の衝突が激化している。
 ビヤ政権は盤石と見られるものの、今後、健康問題と後継者問題が表面化した場合は、後継者争いに加え、混乱に乗じた分離独立派やイスラム武装勢力の伸長などにより、情勢の不安定化が危惧される。

コートジボワール, 国内対立, テロ

野党不在の大統領選挙で高まる各種リスク

2025年10月6日

 コートジボワールでは10月25日投開票の大統領選挙を前に、憲法評議会が野党候補を選挙から軒並み排除したことにより、アラサン・ワタラ大統領の4選が確実視されている。これに対して野党勢力は反発を強めており、最大都市アビジャンなどで大規模デモや暴動の発生が懸念される。
 SNS上では選挙を前に社会不安を煽るフェイクニュースも急増している。
 選挙期間中は、北部で発生しているイスラム過激派によるテロが都市部へ波及するおそれもあるほか、国軍内の対立や処遇への不満を背景とする軍内部の混乱やクーデターなどといったリスクにも注意する必要がある。

タンザニア, 国内対立

10月末の大統領選挙をめぐる治安リスク

2025年10月2日

 タンザニアでは、来る10月29日投開票の大統領選挙・議会選挙を前に、野党への弾圧が強まっている。与党優位が伝えられる中、投開票日から結果発表にかけての時期には政権への不満や反発が噴出して情勢が混乱するおそれがある。
 最大都市ダルエスサラームをはじめとする主要都市では抗議行動が短時間で混乱に発展しがちであり、治安当局の鎮圧行動で多数の死傷者が出かねない。
 選挙やそれに伴う混乱を機に、南に隣接するモザンビークの「イスラム国(IS)」系イスラム過激派が再び越境テロ攻撃を画策する可能性も懸念される。

ミャンマー, 国内対立

12月末の総選挙に向けて国軍が奪還地域を拡大

2025年9月26日

 ミャンマーの軍事政権は、来る12月末から“民政移管”のための総選挙を順次実施する方針であり、国軍はそれに向けて総選挙を実施可能な地域を拡大すべく、各地で攻勢を強めている。
 シャン州北部では、反軍政勢力が第2の都市マンダレーの近くにまで支配地域を拡大したが、内戦激化を嫌う中国が反軍政勢力に圧力を掛けて要衝から撤退させ、大地震も転機となって国軍は失地を徐々に回復しつつある。総選挙までに奪還可能な地域は限られているが、いずれにせよ民主派を排除した総選挙では国軍系政党の圧勝による事実上の軍政継続が確実であり、有権者は冷め切っている。

ブラジル, 犯罪

サンパウロで続発するアパート強盗の傾向・手口

2025年9月22日

 最大都市サンパウロでは、今年上半期にアパート侵入強窃盗が過去3年間の合計を上回って急増し、7月以降も市南部や西部の富裕層居住地域で武装集団による高級アパートへの押込み強盗事件が続発している。
 最近のケースでは、犯人グループが複製した車両ゲート開閉用のリモコンを使用したり、住人と同じ特徴やナンバープレートの車に乗って現れ、住人と勘違いした守衛にゲートを開けさせて敷地内に侵入する手口が目立つほか、会員制ジムのバレットパーキングで車を預けた際にリモコンを複製されたケースもあった。

フィリピン, 国内対立, テロ

重大局面を迎えるミンダナオ和平

2025年9月17日

 ミンダナオ島南西部で1960年代に分離独立闘争を始めたイスラム武装勢力は、2014年の和平合意で自治権拡大を勝ち取った。今年10月13日には自治政府初の議会選挙で和平プロセスの最終段階に入るが、ここに来て旧反政府イスラム武装勢力内で対立が顕在化し、内部抗争や組織分裂の危険性が急浮上している。
 和平に反発する他のイスラム過激組織も活動する中、これまで順調に進んできたミンダナオ和平は再び危険な局面を迎えつつある。

イラン, 国際紛争, 大衆運動

「12日間戦争」後の国内情勢と今後のリスク

2025年8月28日

 去る6月にイランとイスラエルの間で勃発した「12日間戦争」では、イスラエルはイランの核開発抑止に一定の成果を得たが、イランは多大な打撃を受けながらもイスラム体制、国内の権力基盤、核開発体制などの崩壊を免れた。
 一方で、欧米による制裁などを背景に経済的苦境が続いてきた市民生活は、戦争によるインフラ破壊で電力不足、水不足などが重なり一層悪化している。
 当面は両国間で軍事衝突が再発する可能性は低いと見られるが、イラン国内では困窮する国民の不満を背景に大規模な反政府デモが発生するおそれもある。

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