
Global Risk Reports
国際情勢レポート

ナイジェリア, 犯罪
ラゴスでロックダウン以降に治安の一層悪化が必至
2020年7月8日
最大都市ラゴスでは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)感染者が急増したことを受けて、感染拡大防止策として3月30日~5月4日の期間に不要不急の外出などを禁止するロックダウン(封鎖措置)が実施された。
ロックダウンに伴う経済の失速を背景に、ラゴスでは貧困層が多く居住する国際空港一帯を中心に治安が大幅に悪化した。
ラゴスの治安水準はロックダウン前に戻りつつあるものの、5月、6月の新規COVID-19感染者数はロックダウン期間中の約2倍の水準で推移しており、再び経済活動を停止するような規制措置が実施された場合には治安が著しく悪化することは必至である。

朝鮮半島, 国際紛争
南北融和政策の破綻で再び高まる軍事的緊張
2020年6月26日
北朝鮮は、南北融和政策の象徴である「南北共同連絡事務所」を予告どおり爆破した上、2018年9月の「南北軍事合意」に基づいて非武装化した地域に部隊を再展開する動きを見せるなど、韓国への軍事的圧力を高めている。
6月9日以降、軍事連絡回線を含む全ての南北通信連絡回線が遮断されていることもあって、偶発的な銃撃が砲撃戦に拡大することが危惧される。
北朝鮮は、24日には「対南軍事行動計画の保留」を発表したものの、あくまで一時的猶予であり、南北軍事合意以前の緊張状態に戻すという恫喝は取り下げていない。したがって、韓国が具体的な譲歩を示さず模様眺めの姿勢に終始していると北朝鮮指導部が判断すれば、恫喝にとどまらず、軍事的挑発に踏み出す可能性がある。

ミャンマー, テロ, 情勢
都市部でのテロも危惧されるアラカン軍の動向
2020年6月23日
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大により、ミャンマー国軍は去る5月9日、少数民族武装組織との8月末までの停戦を宣言した。
ただし、2018年頃から活動を活発化させ、今年3月にテロ組織に指定されたラカイン族の「アラカン軍(AA)」は、停戦対象から除外し ている。
少数民族武装組織と国軍との衝突の多くは、駐在員や地方出張者への影響がほとんどない国境沿いの山間部を中心に発生してきたが、AAは同州の州都シットウェ近郊の幹線道路などでもゲリラ的な攻撃を繰り返している。
11月の総選挙に向け、首都ネピドーや最大都市ヤンゴンでの治安機関を狙ったテロ等の可能性も皆無ではなく、今後の動向に注視が必要である。

ベネズエラ, 大衆運動
「社会的隔離」下で抗議行動や略奪が続発
2020年6月5日
反米左翼のマドゥーロ政権下で市民生活が困窮の度合いを一層深める中、3月中旬から新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策として「社会的隔離」措置が取られ、生活の糧を失った貧困層が地方を中心に食料品やガソリン不足等に対する抗議行動を頻発させ、一部が暴徒化して商店等から略奪に及ぶケースも続発した。
5月初旬に発生した傭兵侵入事件では、暫定大統領を自称する反体制派のグアイド国会議長が関与した疑いが強まり、同議長の求心力が低下した。
6月1日には「社会的隔離」が一部緩和されたが、生活必需品やサービスの不足が長期化すれば、反政府デモの激化や1989年2月の「カラカス暴動」のような大規模流血の事態が現出する可能性も否定できない。







