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島の上空からの眺め

Global Risk Reports
国際情勢レポート

アゼルバイジャン, アルメニア, 国際紛争

係争地で今後も懸念される軍事衝突リスク

2020年11月27日

 9月下旬に始まったアゼルバイジャンとアルメニアの係争地ナゴルノカラバフ自治州を巡る戦闘は、アルメニアが実効支配地域の大半をアゼルバイジャンへ引き渡すことに合意して沈静化したものの、同自治州の帰属問題などは解決しておらず、両軍の小競り合いが再発するものと見られる。
 また、アルメニアでは事実上の敗北を認めたニコル・パシニャン首相に対する辞任要求デモが連日のように行われており、今後、野党の保守勢力が実権を握った場合、“奪われた領土”を取り戻すべく軍事行動に出る可能性も否定できない。

朝鮮半島, 国際紛争

米国の政権交代と共に再び動き出す朝鮮半島情勢

2020年11月24日

 北朝鮮は、米トランプ政権が発足した2017年に大陸間弾道ミサイル(ICBM)を含む各種ミサイルの発射実験や核実験(6回目)を相次いで行い、米国との軍事的緊張が急激に高まったが、2018年6月に史上初の米朝首脳会談が実現して危機は回避され、北朝鮮による挑発行動も停止した。
 一方で、米朝が合意した「非核化」は具体的な進展がなく、それどころか北朝鮮はトランプ政権の4年間で核・ミサイル能力を飛躍的に向上させた。
 バイデン次期米政権が改めて北朝鮮に非核化要求を突きつけ、譲歩しない政策に戻れば、北朝鮮も各種の挑発行動を再開する可能性が高い。

バングラデシュ, 犯罪

失業者増などで悪化が危惧されるダッカの治安

2020年11月19日

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックが各国で治安リスクを顕在化させている中、バングラデシュでも経済の落ち込みによる失業者・困窮者等の増加を背景とした一般治安の悪化が危惧されている。
 長年の懸念材料であった政情不安が概ね解消し、それに伴いテロ情勢も改善されていることから、コロナ禍が一段落すれば再展開する企業も増えると思われるが、凶悪犯罪をはじめとする各種犯罪への備えが必要である。

フランス, テロ

パリ同時多発テロから5年、再び高まるテロの脅威

2020年11月13日

 フランスでは、風刺週刊紙「シャルリ・エブド」が9月2日に同紙本社襲撃テロの切っ掛けとなったイスラム教の預言者ムハンマドの風刺漫画を再掲載し、マクロン大統領が「冒涜する自由もある」と擁護したことで、イスラム教徒の怒りが再燃し、テロが相次いだ。
 マクロン大統領が打ち出した厳格なイスラム過激派対策もイスラム教徒の反発に火に油を注ぐ形となり、国内の分断も大きくなりつつある。
 こうしてパリ同時多発テロ事件の5周年を迎えたフランスは、再びテロの脅威に晒されており、引き続き警戒が必要である。

フィリピン, テロ

最南部に根付いた「イスラム国(IS)」の自爆戦術

2020年11月11日

 フィリピンは世界有数の「テロ多発国」であり、中でも最南部スルー諸島では、「イスラム国(IS)」の過激思想の影響を色濃く受けた「アブ・サヤフ」による自爆テロが、過去2年余りの間に未遂も含め9件続発している。
 そうした状況はマニラ首都圏ではあまり意識されていないが、首都圏においてもイスラム過激派の摘発が最近相次ぐ中、クリスマスに向けてキリスト教徒の民間人や西洋人などを狙った重大テロの再発を警戒する必要がある。

西北アフリカ, 誘拐

依然として高い西北アフリカにおける誘拐リスク

2020年10月29日

 10月、ニジェールで米国人が正体不明の武装勢力に誘拐され、マリでは「イスラム・ムスリムの支援集団(JNIM)」によって誘拐されていた外国人ら4人が解放された。解放に当たってマリ刑務所内の囚人が多数釈放されたとの情報がある。
 北アフリカでは20年前からイスラム武装勢力による外国人誘拐が戦略的に実行されてきたが、近年はブルキナファソなどで特に続発している。
 各国政府はテロ組織に利する身代金支払いを拒否する傾向を強めているが、外国人人質は高価値であり、地域での誘拐リスクは依然として高い。

南アフリカ共和国, 犯罪

コロナ禍の中でも凶悪犯罪が再び増加中

2020年10月26日

 南アフリカでは、昨年度に殺人、暴行、加重強盗、単純強盗などの主要犯罪が前年度比で増加した。中でも殺人は過去10年で最多を記録し、強盗に起因したケースが少なくないほか、カージャックも過去10年で最多となり、通勤時間帯や週末の夜の被害が目立った。
 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策でロックダウンを実施したことなどにより、今年度第1四半期(4月~6月)の凶悪犯罪は減少したが、5月以降の規制緩和に伴い、凶悪犯罪が増加に転じている。

バーレーン, テロ

イスラエルとの国交正常化に伴う治安リスク

2020年10月23日

 バーレーンでは2017年10月以降、死傷者を伴うテロは再発していないものの、イランと繋がりのある過激派の摘発が続いている。
 同国は去る9月11日にイスラエルとの国交正常化に合意したことにより、国内ではイスラム教シーア派による抗議デモが行われ、イランも翌12日にバーレーンを名指しで非難した。
 同国ではこれまで、少数派であるスンニ派が牛耳る政府と多数派のシーア派市民との対立の中でテロやデモが発生してきたが、今後は、これに加えてイスラエル(米国・サウジアラビア)vsイランという対立の最前線となり、中東情勢の不安定化に伴ってテロのリスクが上昇するおそれがある。

中国, 犯罪

コロナ禍を背景に各地で相次ぐ人質籠城事件

2020年10月19日

 9月10日朝、北京市内の駅前広場近くでコンビニ強盗事件が発生し、犯人が女性店員を人質に取って一時立て籠もった。他にも様々な要因による人質籠城事件が中国各地で相次いでいるが、表沙汰になるのはごく一部である。
 2013年には邦人企業でも労使トラブルに起因する人質籠城事件が発生しており、決して縁遠いリスクではない。この種の犯行は模倣犯を生みやすく、コロナ禍の中で今後さらに増加する可能性が高い。

コートジボアール, 大衆運動

月末の大統領選挙に向けた暴動再発のリスク

2020年10月14日

 現在2期目のアラサン・ワタラ大統領は、憲法が大統領の3選を禁止しているため、来る10月31日(土)に実施予定の大統領選挙の後に退任することが決まっていたが、憲法改正を理由に同選挙への出馬を正当化した。
 これに対して野党勢力が各地で抗議行動を展開し、最大都市アビジャンなどでは死傷者も出た。ワタラ陣営は有力な対抗馬を排除して選挙戦を有利に進めているが、それに反発する野党勢力の抗議行動がアビジャンをはじめ各地で再び激化することが危惧される。

モザンビーク, テロ

最北部でイスラム過激派のテロが一段と激化

2020年10月9日

 最北部カーボデルガード州では2017年10月以降、「イスラム国(IS)」系の過激組織によるテロが頻発しており、今年8月中旬には数日間にわたる国軍との戦闘の末、同州モシンボア・ダ・プライアの市街地や港を占拠した。
 同町の北方約70kmのパルマ郊外には、仏トタル社等の液化天然ガス(LNG)プロジェクトサイトがあり、イスラム過激派が今後、同サイトに対してテロを敢行することが危惧される。

インド, 大衆運動

農業関連の法改正に抗議デモ続発、反発強める農⺠

2020年10月2日

 モディ政権が農産物取引の自由化を中心に農業関連法を次々に改正していることに対し、農業従事者らが危機感を強めて全国各地で抗議デモを展開している。
 これまでのところ、抗議行動は比較的平穏に行われているものの、人口13億8,000万人のインドでは、約5億人の労働人口の半数近くが農業従事者と見られており、一連の法改正をめぐる反発の高まりによっては、反政府運動の大きなうねりになっていく可能性がある。

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