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島の上空からの眺め

Global Risk Reports
国際情勢レポート

米国, 犯罪

銃乱射の件数と死傷者数が2015年以降最多を記録

2021年1月26日

 米NPO団体によると、昨年に全米で発生した銃乱射事件の件数は前年比46.8%増の612件、死傷者数は40.8%増の3,058人に上り、大幅に増加した。
 州別ではイリノイ州が発生件数69件で突出しており、増加率ではニューヨーク州が件数・死傷者数のいずれも、前年比で200%~300%も激増した。
 パンデミックが長期化する中、主要都市では銃犯罪自体も増加傾向にあるので、銃乱射も含め、各種暴力のリスクへの警戒を一層強化する必要がある。

バングラデシュ, テロ, 大衆運動

イスラム団体の活動活発化とテロのリスク

2021年1月25日

 シェイク・ハシナ首相率いる「アワミ連盟(AL)」政権は、首相の実父でバングラデシュ独立に大きく貢献した故ムジブル・ラーマン初代大統領の立像建設を各地で進めている。
 これに対し、「ヒファジャット・イスラム」を中心とするイスラム団体は、イスラム教の偶像崇拝を禁忌とする立場から強く反発し、抗議行動を頻発させている。また、聖職者らの言動に感化された一部の支持者による偶像損壊が続発している。
 偶像崇拝をめぐる問題は過激分子をテロに向かわせる傾向が強い。イスラム団体は、テロ情勢が急激に悪化し始めた2013年頃にも過激な主張を繰り返していた経緯があることから、立像建設問題を契機に同国のテロ情勢が再び悪化するおそれがある。

パキスタン, テロ

都市部に依然残るテロの脅威

2021年1月22日

 パキスタンでは、2012年頃をピークにテロの減少傾向が続いているものの、南西部などで宗教施設や警察を狙った大規模テロが依然続発している。
 近年では「中国・パキスタン経済回廊(CPEC)」事業への反発などから、民族主義過激派が最大都市カラチなどで中国権益狙いのテロを繰り返しているほか、イスラマバード首都圏では犯行目的がはっきりしない市場などでの無差別テロも続発している。
 政府の掃討作戦への報復として武装勢力が都市部で大規模テロを企図したり、反中テロが他の主要都市にも波及することが危惧される。

ベネズエラ, 犯罪

依然として深刻な地方州と首都圏の治安

2021年1月20日

 ベネズエラのNGOによると、同国における昨年の「暴力死(殺人、治安当局者による容疑者射殺、故意性の有無が不明の殺人の合計)」件数は4年連続で大幅に減少し、発生率(人口10万人当たりの年間発生件数)は45.6件であった。近年では「暴力死」の中でも殺人が激減の一途にあり、昨年は治安当局者による容疑者射殺件数よりも少なかった。
 しかし、同国の外縁沿いのスリア州、タチラ州、ファルコン州などでは殺人が急増し、誘拐・失踪や非合法武装組織等との武力衝突も多発している。
 カラカス首都圏でも昨年11月以降、身代金誘拐が増加の兆しを見せるなど、治安は依然として深刻な状況にある。

ネパール, 大衆運動

下院解散で激化する反政府抗議行動

2021年1月19日

 昨年12月20日、与党「ネパール共産党」の内紛に起因して連邦議会下院が解散した。同党は、2015年の大震災の復興を旗印に2つの政党が合流して結成されたものの、両派の主導権争いが続く中で、亀裂が深まっていた。
 同党の反オリ首相派や野党などが下院解散を批判する抗議デモを行っているのに加え、現在の共和制に反対し、王政復古を掲げるグループによるデモも昨年末から活発化している。
 さらに、テロを繰り返して非合法組織に指定された強硬派「チャンド派」も反政府闘争を強化するなど、政権を取り巻く状況は厳しさを増している。

中国, 犯罪, 保健衛生

春運期間に向け、突然の移動制限や犯罪多発に注意

2020年12月23日

 中国では、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行がほぼ終息していることもあって、年末年始や新年2月12日の春節(旧正月)で人々が大移動する「春運期間」には、鉄道などの公共交通機関が通常運行する見通しである。
 他方、感染者が発生した地域は直ちに厳しい封鎖下に置かれ、封鎖が解かれるまでその地域から出られなくなるおそれがあるので、旅行には一定のリスクを伴う。春節前後に多発する各種犯罪などへの警戒も必要である。

エチオピア, テロ, 国内紛争

北部の内戦終結後も残るゲリラ・テロの脅威

2020年12月18日

 11月4日に北部ティグレ州で勃発した連邦政府と少数部族勢力「ティグレ人民解放戦線(TPLF)」との内戦は、同月28日に連邦政府の勝利で終結したが、TPLFが戦力を喪失した訳ではない。
 同勢力は首都アディスアベバを含む他地域で暴力的事態を引き起こすことで後方撹乱を狙っていると見られるほか、国内の混乱に乗じて「アル・シャバブ(AS)」などのイスラム武装勢力がテロを画策する可能性もある。

タイ, 大衆運動

尖鋭化が危惧される反政府運動

2020年12月14日

 7月頃から活発化した反政府運動は、10月中旬にデモ隊と警官隊の衝突が発生した後、やや停滞しながらも継続されている。
 そうした中で去る12月7日、反政府運動の有力団体である「解放青年団」が公式ツイッターで共和国樹立を主張し始めた。反政府運動から反体制運動への路線変更は治安当局による厳しい取締りとそれに伴う激しい反発を招くおそれがある。また、現行の学生主体の反政府運動に、長年にわたり政治闘争を続けてきたタクシン元首相派の市民団体などが合流する可能性も皆無ではない。

米国, 犯罪

コロナ禍で一層の増加が危惧されるヘイトクライム

2020年12月10日

 米FBIが11月16日に公表した統計によると、同国では、2019年のヘイトクライム(人種、宗教などの偏見や憎悪に基づく犯罪)の認知件数が前年比2.7%増の7,314件に上り、過去10年間で最多となった。
 罪種別では傷害、器物損壊、脅迫などが多発しており、発生場所では特に住居、路上、教育機関が多数報告された。
 例年はアジア系に対するヘイトクライムの認知件数は比較的少ないものの、今年は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の爆発的な流行に伴い、アジア系を標的とする差別・ヘイトクライム被害が全米各地で続発している。

インド, テロ, 大衆運動

アヨディヤのモスク破壊28周年をめぐる不穏状況

2020年12月4日

 ウッタルプラデシュ州北東部の聖地アヨディヤでは、1992年12月6日にヒンズー至上主義者らによって破壊されたイスラム教のモスク跡地にヒンズー教寺院を建立する工事が着々と進められている。
 このモスク跡地には、5世紀にわたる両教徒の対立の歴史があり、過去30年で2度の大暴動の切っ掛けにもなった。「イスラム国(IS)」系のイスラム過激派がヒンズー教寺院建立に反発してテロを企図しているとの情報もあり、モスク破壊28周年をはじめ関連動向に一定の警戒を要する。

パラグアイ, テロ

北東部で左翼ゲリラによるテロ・誘拐の脅威が続く

2020年12月3日

 北東部では、左翼ゲリラ「パラグアイ人民軍(EPP)」とその分派が主に国軍・警察部隊や農場・牧場に対する襲撃、農場・牧場主の誘拐などを続発させており、過去12年弱で少なくとも68人を殺害した。
 EPP等は今年に入って重要メンバーを次々と失い、弱体化が一層進んだと見られるが、9月9日には、アマンバイ県内の牧場からオスカル・デニス元副大統領を誘拐するなど、依然として深刻な脅威であることに変わりはない。

ベラルーシ, 大衆運動

反ルカシェンコ運動をめぐる現状と動向

2020年12月2日

 ルカシェンコ大統領の6選に端を発した反体制派の抗議行動は、野党勢力が規模を縮小しながらも継続しており、11月29日で18週目に入った。
 一方で、ポーランドに脱出したラトゥシコ元文化相が「国民危機管理局」を発足させ、リトアニアに脱出したティハノフスカヤ元大統領候補も「人民法廷」を創設したが、国外の安全圏からの活動は国民に支持されていない。
 ルカシェンコ大統領に辞任の意思はなく、権力を維持しつつ身柄拘束中の「調整評議会」幹部らとの面談などを通じて妥協点を模索している。

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