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島の上空からの眺め

Global Risk Reports
国際情勢レポート

コンゴ民主共和国, 国内対立

前大統領との対立に伴う情勢不安定化リスク

2021年3月25日

 フェリックス・チセケディ大統領は、昨年12月にジョセフ・カビラ前大統領派との協力関係を解消し、今年3月2日までにカビラ派の首相、上下両院議長を相次いで辞任に追いやった。
 一連のチセケディ大統領の行動は、2023年12月に実施予定の大統領選挙を見据えたものと見られる。これまでのところ、同選挙で返り咲きを目論むカビラ前大統領は事態を静観しているものの、今後、両派の対立がさらに悪化して首都キンシャサなどの治安状況に影響を及ぼすことが危惧される。

オーストラリア, テロ

当局が警戒高める極右組織の動向

2021年3月24日

 極右思想を信奉するオーストラリア人の男によって51人の生命が奪われたニュージーランド・クライストチャーチのモスク襲撃事件から丸2年が経過したが、オーストラリアでは依然として極右組織が活発に活動する中、極右思想に傾倒した人物などによるテロが危惧されており、政府は極右組織を初めてテロ組織に指定して非合法化するなど、監視や規制を強化している。
 パンデミックを背景に社会の一部でアジア系の憎悪・嫌悪感情が高まる中、極右組織がアジア系への敵視を強めていくことも危惧される。

ブラジル, 犯罪

パンデミック下でも劣悪なリオ州都圏の治安

2021年3月19日

 リオデジャネイロ州都圏では昨年、コロナ禍の中で主要犯罪のほとんどが大幅に減少した。昨年6月に連邦最高裁が同州警察のファベーラ(スラム)内での犯罪組織取締作戦を原則として禁じたこともあって、警察官による容疑者射殺件数も昨年は減少したが、今年に入って裁判所命令を無視したファベーラ内取締作戦が増え、住民の巻添え被害も相次いでいる。
 主な邦人居住地域がある市南部の治安は、市北部や西部等に比べて比較的良好ながら、昼夜を問わず強盗事件が続発しているので油断は禁物である。

インド, 犯罪

都市部の感染状況改善に伴い悪化する治安情勢

2021年3月9日

 インドでは、昨年来の防疫体制強化が奏効して都市部を中心に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行が抑制され、日常生活が戻りつつあるが、それとともに一旦は減少した各種犯罪が再び増加する傾向にある。
 首都デリーではコロナ禍による不況の影響もあって初犯者によるひったくりが増加し、今年2月下旬にはひったくりに抵抗した女性が刺殺された。
 他都市においても、失業者・困窮者等によるひったくりや車上荒らしなどの“初心者的犯罪”のほか、麻薬中毒者等による無軌道な凶悪犯罪の増加を警戒する必要がある。

米国, 大衆運動

黒人射殺・暴行致死事件の裁判に注目集まる

2021年3月5日

 昨年5月25日に中西部ミネソタ州ミネアポリス近郊で発生した白人警察官による黒人男性暴行致死事件の公判が3月8日(月)に始まることから、地元治安当局が抗議デモへの警戒を強めている。
 8月31日からは、南部ケンタッキー州ルイビルで昨年3月に発生した警察官による黒人女性射殺事件の公判も予定されており、裁判の行方に人々の関心が集まる中で、黒人差別撤廃を訴える「Black Lives Matter(黒人の生命も大切)」運動が再燃する可能性がある。

イラク, テロ

活発化するシーア派民兵組織のテロ攻勢

2021年3月3日

 昨年1月にイラン革命防衛隊のソレイマニ司令官が首都バグダッドで暗殺されて以来、イラク国内でシーア派民兵組織による米国権益を標的とした攻撃が増加しており、北部エルビルでも今年2月に米軍の駐屯する国際空港がロケット弾攻撃を受けて6人が死傷した。
 北部シンジャールの管理権をめぐるシーア派民兵組織とトルコの緊張も高まっており、今年10月のイラク議会選挙に向けて暴力的な攻撃の増加が危惧される。

朝鮮半島, 国際紛争

米韓演習復活で再び高まる軍事的緊張

2021年2月22日

 1月に開催された朝鮮労働党第8回大会で、金正恩委員長は「最大の主敵である米国を制圧、屈服させる」として対決姿勢を打ち出し、固体燃料の大陸間弾道ミサイル(ICBM)などの核・ミサイル開発の推進を表明した。
 一方、バイデン米大統領は、同盟や国際協調に則って北朝鮮問題に取り組む姿勢を示しており、軍事面でも米韓演習を復活させるなどして北朝鮮に対する圧力を強化すると見られる。
 北朝鮮は「(合同軍事演習は)北南間の軍事合意に逆行する」と反発を強め、3年間凍結してきた中長距離弾道ミサイルの発射実験などの挑発行動を再開する可能性が高い。

メキシコ, 犯罪

深刻な治安状況下で多発する邦人凶悪犯罪被害

2021年2月22日

 メキシコにおける昨年の犯罪発生状況を見ると、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策の副次的効果もあり、「フェミサイド(家庭内暴力等による女性殺害)」を除く罪種が前年比で軒並み減少したが、殺人の減少率は2.3%にとどまった。
 邦人の強盗被害も前年比で大幅に減少したが、2017年~2019年には高い水準で多発しており、特に邦人企業が多数進出しているグアナフアト州での増加が目立つ。

ブラジル, 犯罪

サンパウロ州都圏を中心に「稲妻誘拐」が続発

2021年2月22日

 サンパウロ州では昨年、殺人が8年振りに増加したが、強窃盗、強制性交等、警察官による容疑者射殺件数などは減少した。州都サンパウロでも強盗件数が大幅に減少したが、特に市南部や東部の警察管区の中には、強盗(車両強盗を除く)が目立って増加した管区もあった。
 同州では、州都圏を中心に「セクエストロ・ヘランパゴ(稲妻誘拐)」と現地で呼ばれる拉致強盗が続発しており、近年はアプリ配車サービス運転手の被害も多い。今年1月には、市西部の中・高級地区であるピニェイロスとビラ・マダレーナの両地区で、「稲妻誘拐」を繰り返していた誘拐グループが摘発されており、比較的治安の良い地域でも被害に遭わないよう要注意である。

カナダ, 犯罪

全国の犯罪認知件数が5年連続で増加

2021年2月19日

 2019年のカナダの犯罪認知件数は、前年比5.4%増の243万8,518件に上り、5年連続で増加した。罪種別の発生率(人口10万人当たりの年間発生件数)は殺人が1.8件、強盗が62.0件、侵入盗が429.1件、車両盗が231.6件で、侵入盗と車両盗は米国を上回る水準となっている。
 主要都市の発生率を比較すると、北米有数の大都市であるトロントでは殺人と強盗、東部モントリオールでは車両盗、西部バンクーバーでは侵入盗が比較的高くなっており、治安が良好とされる同国においても警察の犯罪マップを参照するなどして、注意すべき地区を把握しておくことが重要である。

ミャンマー, 政変

抗議デモの急拡大に伴う各種リスクと対応策

2021年2月10日

 2月1日に軍事クーデターで政権を奪取した国軍に対して、最大都市ヤンゴンをはじめ全国各地で抗議デモが拡大しており、特にヤンゴン大学付近で緊張が高まっている。
 内外からの非難や抗議に対して国軍側が大幅譲歩する可能性はなく、抗議行動がさらに拡大し尖鋭化した場合には、国軍・警察がデモ隊に対する実力行使に出て流血の事態に発展する可能性が高い。また、軍事政権下では通信の検閲なども強化される。

インド, 大衆運動

首都デリーから全国的に拡大する農民デモ

2021年2月5日

 1月26日のインド共和国記念日に首都デリーを大混乱させた農民デモは、その後も同市を包囲するかのように郊外3か所を拠点として継続している。
 モディ政権が農民らの要求する農業関連の法改正撤回を断固拒否し続ける中、農民側は2月6日(土)正午から全国規模のチャッカジャム(道路封鎖)を実施すると宣言しており、首都圏など各地で交通麻痺や大渋滞が多発するほか、地域によっては農民のデモ隊と治安部隊や政権支持派との暴力的衝突なども危惧される。

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