
Global Risk Reports
国際情勢レポート

インド, テロ
左翼ゲリラCPI-Maoistの活動実態と危険性
2021年7月20日
インドの左翼ゲリラ「インド共産党毛沢東主義派(CPI-Maoist)」は、内部対立による分裂や治安当局の掃討作戦などで衰退傾向にあるものの、依然として同国中部・東部の山林地帯で反政府武装闘争を展開しており、特にチャッティスガル州では今年4月3日に治安部隊を襲撃して23人を殺害するなど、高い攻撃力を維持している。
CPI-Maoistは爆弾テロ戦術も使っており、民間人が巻き込まれる場合もある。来る8月15日のインド独立記念日の前後などには、彼らの活動地域はもちろん、都市部でもシンパの存在に一定の警戒が必要である。

チャド, テロ, 国内対立
10月の議会選に向けた治安悪化リスク
2021年7月8日
チャドでは、ロシアの民間軍事会社「ワグナー社」やリビアの民兵組織「リビア国民軍(LNA)」などから軍事支援を受けている反政府武装勢力「チャド変革友愛戦線(FACT)」が攻勢を強め、4月20日にはFACTと交戦中だった国軍部隊の拠点でイドリス・デビ大統領が死亡した。
同日に息子で国軍幹部のマハマト・イドリス・デビ氏を後継者とする暫定軍事政権が発足したが、FACTは同政権を認めず武装闘争を続けているほか、野党勢力も反政府デモを展開している。
10月24日(日)に実施予定の議会選挙に向けて、各地で反政府武装勢力が再び攻勢に出るおそれがあるほか、首都ヌジャメナでは「ボコ・ハラム(BH)」等のイスラム武装勢力によるテロ再発の可能性にも注意を要する。

マリ, テロ
仏軍駐留規模縮小に伴い悪化する治安状況
2021年6月25日
マリでは2013年以降、フランス軍が軍事介入してイスラム武装勢力の掃討作戦を続けているものの、大規模テロが各地で続発するなど、不安定な治安情勢が依然として続いている。
また、昨年8月に軍事クーデターが発生し、今年5月にはそのクーデター政権内で再びクーデターが発生するなど政情不安も深刻度を増しているが、フランスのマクロン大統領は去る6月10日、マリとの軍事協力を凍結するとともに、駐留仏軍の縮小を表明した。
治安回復の見通しが立たないまま駐留仏軍が縮小されれば状況が一層悪化し、隣国の治安情勢にも少なからぬ悪影響を及ぼすことになる。

英国, 犯罪
パンデミック下のロンドン治安状況と見通し
2021年6月18日
ロンドン警視庁(MPS)の犯罪統計によれば、直近1年間にロンドン首都圏で性犯罪と対人暴力が前年比でそれぞれ4.4%と0.4%増加した。その他の主要犯罪はいずれも減少したが、今後、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策の各種規制緩和に伴って増加していく可能性が高い。
在留邦人の多いエリアでは、イーリングで住居侵入盗の発生率(人口1,000人当たりの年間発生件数)が首都圏全体よりもやや高いほか、アクトン、フィンチリー、クロイドンなどで対人暴力が増加傾向にある。今後、ヘイトクライム(憎悪犯罪)も一層の増加が危惧される。

イスラエル, パレスチナ, テロ, 大衆運動, 地域紛争
停戦後も残存する各種治安リスク
2021年5月31日
イスラエル軍とパレスチナのハマスとの激しい攻撃の応酬は5月21日、停戦合意によりひとまず終結した。
イスラエル軍は軍事力でハマスを圧倒したものの、ヨルダン川西岸地区や国内各都市では激しい抗議デモや暴動、民族間の暴力の応酬が続発した。
対するハマスは大打撃を受けたものの、イスラエルにも被害を与えたことによりパレスチナ自治区内での支持を高めることに成功した。
停戦発効後の状況に大きな動きはないものの、今回の衝突の背景となった様々な問題は解決しておらず、今後の情勢次第ではパレスチナ人による抗議デモの激化やテロ、ロケット弾攻撃などが再発するおそれがある。






