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島の上空からの眺め

Global Risk Reports
国際情勢レポート

インド, テロ

左翼ゲリラCPI-Maoistの活動実態と危険性

2021年7月20日

 インドの左翼ゲリラ「インド共産党毛沢東主義派(CPI-Maoist)」は、内部対立による分裂や治安当局の掃討作戦などで衰退傾向にあるものの、依然として同国中部・東部の山林地帯で反政府武装闘争を展開しており、特にチャッティスガル州では今年4月3日に治安部隊を襲撃して23人を殺害するなど、高い攻撃力を維持している。
 CPI-Maoistは爆弾テロ戦術も使っており、民間人が巻き込まれる場合もある。来る8月15日のインド独立記念日の前後などには、彼らの活動地域はもちろん、都市部でもシンパの存在に一定の警戒が必要である。

ドイツ, 犯罪

路上犯罪減少、殺人・麻薬犯罪増加の背景と見通し

2021年7月15日

 ドイツでは昨年、路上犯罪や住居侵入盗などの財産犯罪が減少した半面、殺人(未遂を含む)、性犯罪、麻薬犯罪などが増加した。その背景として、コロナ禍に伴う行動制限とそれによるストレスの鬱積などが挙げられる。
 主要6都市ではベルリンの治安の悪さが目立った。移民・難民等の外国籍者による犯罪は依然として多発しており、とりわけスリは70%以上が外国籍者による犯行であるが、被疑者全体に占める外国籍者の比率には低下傾向も見られた。

チャド, テロ, 国内対立

10月の議会選に向けた治安悪化リスク

2021年7月8日

 チャドでは、ロシアの民間軍事会社「ワグナー社」やリビアの民兵組織「リビア国民軍(LNA)」などから軍事支援を受けている反政府武装勢力「チャド変革友愛戦線(FACT)」が攻勢を強め、4月20日にはFACTと交戦中だった国軍部隊の拠点でイドリス・デビ大統領が死亡した。
 同日に息子で国軍幹部のマハマト・イドリス・デビ氏を後継者とする暫定軍事政権が発足したが、FACTは同政権を認めず武装闘争を続けているほか、野党勢力も反政府デモを展開している。
 10月24日(日)に実施予定の議会選挙に向けて、各地で反政府武装勢力が再び攻勢に出るおそれがあるほか、首都ヌジャメナでは「ボコ・ハラム(BH)」等のイスラム武装勢力によるテロ再発の可能性にも注意を要する。

イラク, 犯罪

首都や南部で激化する部族抗争

2021年7月5日

 イラクでは、対立する部族間の武力抗争が近年多発している。特に最近はごく些細な切っ掛けでも勃発しており、無関係な通行人などが巻き込まれて死傷する場合も多い。
 直接的に外国企業が標的となることは考えにくいものの、しばしば自動小銃や迫撃砲等も使用されており、現地で活動する企業にとっては重大なリスクである。
 10月に予定されている議会選挙に向けて、地域での影響力などを競う部族間の対立激化が懸念される。

アルゼンチン, 犯罪

首都の強窃盗は激減も周辺部で凶悪犯罪が多発

2021年6月25日

 首都ブエノスアイレスでは昨年、コロナ禍で人出が減ったことに伴い、強窃盗被害が激減した。近年は誘拐も大幅に減少しているが、首都周辺のブエノスアイレス州を中心に監禁が数時間程度の短期拘束型誘拐が依然として続発している。
 「コヌルバノ(首都周辺の郡部)」では、「モトチョロス」と呼ばれるバイク使用の強盗・ひったくりやカージャックが多発しており、被害者が犯人に抵抗して撃たれるケースも少なくない。

マリ, テロ

仏軍駐留規模縮小に伴い悪化する治安状況

2021年6月25日

 マリでは2013年以降、フランス軍が軍事介入してイスラム武装勢力の掃討作戦を続けているものの、大規模テロが各地で続発するなど、不安定な治安情勢が依然として続いている。
 また、昨年8月に軍事クーデターが発生し、今年5月にはそのクーデター政権内で再びクーデターが発生するなど政情不安も深刻度を増しているが、フランスのマクロン大統領は去る6月10日、マリとの軍事協力を凍結するとともに、駐留仏軍の縮小を表明した。
 治安回復の見通しが立たないまま駐留仏軍が縮小されれば状況が一層悪化し、隣国の治安情勢にも少なからぬ悪影響を及ぼすことになる。

ミャンマー, 国内対立

少数民族武装組織との和平交渉進展を図る国軍

2021年6月21日

 ミャンマー各地でクーデター直後から行われていた市民による抗議デモは沈静化したが、2018年までに「全国規模停戦協定(NCA)」に調印した少数民族武装組織が国軍との戦闘を再開したほか、一部の少数民族武装組織は、民主派勢力の「挙国一致政府(NUG)」が設立した「人民防衛隊」と連携して国軍・警察を襲撃している。
 一方、軍事政権の正当性を示すためにも和平交渉を進展させる必要がある国軍は、繰り返し一方的な停戦宣言を発し、一部の少数民族武装組織はこれに応じる姿勢も見せている。

英国, 犯罪

パンデミック下のロンドン治安状況と見通し

2021年6月18日

 ロンドン警視庁(MPS)の犯罪統計によれば、直近1年間にロンドン首都圏で性犯罪と対人暴力が前年比でそれぞれ4.4%と0.4%増加した。その他の主要犯罪はいずれも減少したが、今後、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策の各種規制緩和に伴って増加していく可能性が高い。
 在留邦人の多いエリアでは、イーリングで住居侵入盗の発生率(人口1,000人当たりの年間発生件数)が首都圏全体よりもやや高いほか、アクトン、フィンチリー、クロイドンなどで対人暴力が増加傾向にある。今後、ヘイトクライム(憎悪犯罪)も一層の増加が危惧される。

フィリピン, 犯罪

防疫規制緩和と共に悪化が懸念されるセブの治安

2021年6月11日

 フィリピン最大の観光地セブは、語学留学先として近年人気が高まっている半面、治安の悪さでも知られ、邦人を含む外国人の犯罪被害が多発している。また、イスラム過激派によるテロ・誘拐のリスクも潜在する。
 今後コロナ禍が終息に向かえば、邦人企業からも語学研修生などの派遣が再開されるものと見られるが、現地では過去の被害事例なども踏まえてトラブル回避に努める必要がある。

アルジェリア, 大衆運動

選挙目前に当局はデモ取締りを強化

2021年6月1日

 6月12日(土)に投票日を迎えるアルジェリア国民議会選挙に向けて、旧与党、イスラム主義政党、新興政党などがしのぎを削る中、2019年にブーテフリカ前大統領の長期独裁政権を崩壊に追い込んだ民主化運動「ヒラク」の参加諸団体は、「選挙は公正ではない」として有権者にボイコットを呼びかけている。
 国民の不満を吸収して毎週金曜日に大規模デモを繰り返すヒラクに対し、政府当局は取締りを強化しており、緊張が高まっている。

イスラエル, パレスチナ, テロ, 大衆運動, 地域紛争

停戦後も残存する各種治安リスク

2021年5月31日

 イスラエル軍とパレスチナのハマスとの激しい攻撃の応酬は5月21日、停戦合意によりひとまず終結した。
 イスラエル軍は軍事力でハマスを圧倒したものの、ヨルダン川西岸地区や国内各都市では激しい抗議デモや暴動、民族間の暴力の応酬が続発した。
 対するハマスは大打撃を受けたものの、イスラエルにも被害を与えたことによりパレスチナ自治区内での支持を高めることに成功した。
 停戦発効後の状況に大きな動きはないものの、今回の衝突の背景となった様々な問題は解決しておらず、今後の情勢次第ではパレスチナ人による抗議デモの激化やテロ、ロケット弾攻撃などが再発するおそれがある。

ペルー, 犯罪

コロナ禍でも強窃盗が多発するリマ首都圏

2021年5月24日

 ペルーでは昨年、コロナ禍による人出の減少を背景に犯罪総件数が前年比で28.1%減少した。リマ首都圏でも昨年は主要犯罪が目立って減少したが、低所得者の多い地域を中心に、車両強盗や現地で「ラケテロ」と呼ばれる路上強盗・ひったくりなどが依然として多発しており、治安の比較的良好なミラフローレス区やサンイシドロ区でも武装強盗が続発している。

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