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島の上空からの眺め

Global Risk Reports
国際情勢レポート

ブルキナファソ, テロ

隣国マリから南下し始めたイスラム武装勢力

2021年11月26日

 ブルキナファソは、隣国マリの要請を受けてマリ内戦に介入するまではテロと無縁であったが、2014年頃から同国北部のマリ国境付近でイスラム武装勢力による報復テロが発生するようになり、2016年頃からは首都ワガドゥグでも銃撃テロが続発した。
 首都でのテロ続発を受け、同国政府はフランスの支援を受けて治安部隊の能力向上を図るなどテロ対策を進めているものの、イスラム武装勢力は国内に拠点を構築するなどして活動範囲を拡大し続けており、ベナンやコートジボアールなど周辺国にまでテロの脅威が及びかねない状況になっている。

インド, 事故

パンデミック下で再認識される交通安全策の重要性

2021年11月15日

 インドでは昨年、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックに対処するため全土でロックダウン(封鎖措置)が実施され、商業活動の大半が停止する中で道路交通事故の件数が前年比マイナス13.9%と大幅に減少したが、事故の“致死率”は2016年以降で最も上昇した。
 同国では車両台数の急増に比して道路行政が未熟であり、都市によって格差が目立つほか、都市間の国道上でも死亡事故が頻発しているので、陸路移動時はルート上の事故リスクを踏まえて各種安全策を講じる必要がある。

ギニア, 政変

クーデター後に危惧される3つの潜在的リスク

2021年11月8日

 ギニアで軍事クーデターが発生してから11月5日で2か月になる。この間、首謀者のママディ・ドゥンブヤ大佐が暫定大統領に就任したほか、民政移管に向けた大統領・国政選挙の規定を定めた暫定憲法などが発表された。
 クーデター後は情勢が安定化しつつあるものの、コンデ派によるカウンタークーデターや、前政権末期のような暴力的大衆運動激化などのリスクが依然として潜在していることを認識しておく必要がある。

アルジェリア, モロッコ, 国際紛争

国交断絶で高まる緊張と想定されるリスク

2021年11月2日

 8月、アルジェリアはモロッコとの国交断絶を発表し、同国の敵対的行為やイスラエルとの国交正常化、西サハラ問題への対応などを非難した。
 両国は近年、軍備増強や同盟国との軍事協力に力を注いでいるほか、国境地帯で挑発的な軍事演習なども実施しており、両国による軍事衝突の可能性が懸念されている。
 この1年、アルジェリア政府は外交政策に特に力を入れているが、憲法改正で国外派兵への道が開かれたこともあって、動向が注目されている。

テロ, 東アフリカ

多国間で連携を強めるイスラム過激派ネットワーク

2021年10月27日

 ソマリアのイスラム武装勢力「アル・シャバブ(AS)」は、国内で武装闘争を展開するだけにとどまらずケニアやエチオピアなどの周辺国も攻撃し、東アフリカにおける治安上の重大な脅威となっている。
 タンザニア、モザンビーク、ウガンダ、コンゴ民主共和国などのイスラム武装勢力も、「イスラム国(IS)」やASの過激思想を共有して相互に連携を強めており、クリスマスに向けて各国で重大テロを企図する危険性が高まっている。

ミャンマー, 国内対立

クーデター後の混乱はさらに長期化の見通し

2021年10月26日

 クーデターで政権を奪取した軍事政権に対する都市部での大規模な抗議行動は減少したものの、最大都市ヤンゴンでは国軍関連施設、警察署、警戒中の兵士・警察官、地区管理事務所などへの銃撃・爆弾テロが多発しているほか、ザガイン管区域でも国軍部隊等への攻撃が激化している。
 国軍は全ての少数民族武装組織を対象に停戦宣言を繰り返し発出しているが、クーデターにより少数民族武装組織との和平協議が大きく後退した現状では、少数民族武装組織との戦闘も跡を絶たない。国軍の軍事的優位は圧倒的であるが、根強い市民抵抗運動と少数民族武装組織への二正面作戦で苦戦を強いられ、混乱を収拾できない状況が今後も延々と続く可能性が高い。

インド, 犯罪

コロナ禍の影響が如実に反映される治安状況

2021年10月11日

 インド内務省が先月発表した昨年の全国犯罪統計には、パンデミックに伴うロックダウンの影響が明確に示され、強窃盗などの被害が大幅に減少した半面、防疫規制違反の摘発は膨大な件数に上って犯罪総件数を押し上げたほか、サイバー犯罪なども増加した。
 また、イスラム教徒や農業に関連する法改正への抗議デモが首都デリーを中心に多発し、暴動の増加に繋がった。今年に入ってからは都市部を中心に再び強窃盗が増加しており、コロナ禍を背景とした治安悪化が危惧される。

イラン, 大衆運動, 国際対立

ライシ政権の課題と地域情勢や国内治安への影響

2021年10月6日

 ライシ政権下のイランでは、最高指導者ハメネイ師の下で保守強硬派が国家運営の主導権を握ったが、国内外には様々な課題が山積している。
 対外的には、核合意をめぐる米国との間接協議の行き詰まりは依然として解消されていないほか、イスラエルとの攻撃の応酬が続いており、今後、中東地域での軍事的緊張が高まるおそれもある。
 国内では、長引く経済制裁やパンデミックの影響による経済危機で治安が悪化しており、大規模な反政府抗議行動の再燃が危惧される。

イラク, テロ, 大衆運動

議会選挙をめぐる主要勢力の動向と治安への影響

2021年10月1日

 来る10月10日のイラク議会選挙は、2019年10月に開始された大規模反政府デモ「10月運動」の圧力を受けて成立した新選挙法の下での初の選挙となるが、主要なデモ勢力は透明性と公平性が確保されていないとしてボイコットを呼びかけている。
 無所属候補が多数出馬することで既存政党が議席を減らす可能性が高いものの、選挙後に大幅な改革が進む可能性は低いため、改革要求のデモが今後も継続される見通しである。

コロンビア, 犯罪

移民、抗争、デモ等の影響で首都の治安悪化

2021年9月28日

 コロンビアの首都ボゴタでは、昨年3月から新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策で厳格な外出規制が実施され、自転車強窃盗を除く主な強窃盗が大幅に減少した一方、殺人は微減にとどまった。
 今年前半には警察がデモ対策に注力し、その状況を利用して犯罪組織が抗争を激化させたことなどにより、コロナ禍以前よりも殺人が増加しており、低所得者層居住地域に集中する傾向が強まっているほか、以前から懸念されていたベネズエラ人移民に起因する治安悪化も表面化している。

ブラジル, 犯罪

サンパウロ州でPIX送金目的の「稲妻誘拐」急増

2021年9月27日

 同国最大の都市サンパウロでは、今年に入って殺人や強盗が減少しているが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策のビジネス規制が解除された8月中旬以降、強盗殺人が増加の兆しを見せている。
 また同州では今年に入り、拉致強盗(現地で「稲妻誘拐」と呼ばれる)などの犯人が、被害者にスマートフォンの即時決済システムPIXによる送金を強制する手口が急増しており、ブラジル中央銀行が対策強化に乗り出した。

トルコ, 自然災害

迫る「マルマラ海大地震」のリスク

2021年9月24日

 昨年10月30日に発生した西部イズミル県沖合のエーゲ海を震源とするマグニチュード(M)7.0の地震(114人死亡)は、2011年10月に東部で発生したM7.2の地震(604人死亡)以来の規模であった。
 日本と並ぶ地震大国のトルコでは、M7以上の大地震が周期的に発生している。今後発生が予想されている「マルマラ海大地震」はM7.2以上とされ、最大都市イスタンブールも壊滅的被害を受けるおそれがあるので、現地においては防災対策の速やかな点検・強化をお勧めする。

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