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島の上空からの眺め

Global Risk Reports
国際情勢レポート

マリ, テロ

駐留仏軍撤退に伴い悪化する治安状況

2022年7月22日

 マリでは2013年以降、フランスが軍事介入してイスラム武装勢力の掃討作戦を続けているものの、大規模テロが各地で続発するなど、不安定な治安情勢が依然として続いている。
 マクロン仏大統領は今年2月、昨年5月のクーデターで成立したマリ暫定政権との関係悪化を理由に、駐留仏軍を6か月以内に全面撤退させ、一部を隣国ニジェールに再配置すると発表した。
 治安回復の見込みがないまま駐留仏軍が撤退すれば状況が一層悪化し、周辺国の治安にも少なからぬ悪影響を及ぼすことになる。

ミャンマー, 国内対立, テロ

混乱の長期化で高まる巻き添え被害のリスク

2022年7月21日

 昨年2月の軍事クーデターから約1年半が経過してもミャンマー情勢は混乱状態にあり、最大都市ヤンゴンなどの都市部では治安要員などを狙った反軍政派による銃撃・爆弾テロが多発している。
 反軍政派には、一般市民の巻き添え被害を極力抑えようとする意図が窺えるものの、最近では爆発物を製造中や運搬中に誤爆させたと見られる事件で一般市民にも被害が及んでいる。
 昨年末には、ミン・アウン・フライン国軍司令官が来年8月までの総選挙実施を明言したものの、履行されるかどうかは不透明であり、反軍政派によるテロが今後も続くものと見られる。

イラク, 国内対立

サドル派の議会撤退で危惧される混乱拡大

2022年7月20日

 イラクでは、昨年10月に実施された議会選挙から8か月が経過しても新政権樹立に至っていないばかりか、政党連合間の対立激化により、6月にはサドル師が率いる第1党の議員73人が辞職するなど混乱を深めている。
 サドル師は今後、大規模なデモを動員して対立政党に圧力を掛けていくことが予想され、各政党傘下の民兵組織間の抗争や部族間抗争も激化することが危惧される。

米国, 犯罪

保守州で銃携行容認の動き、リベラル州にも影響

2022年7月19日

 米国では、治安悪化に伴う自衛手段の必要性を訴える声を受け、保守州を中心に許可証なしの「コンシールドキャリー(他人に見えないように銃を携行すること)」を認める州が相次いでいる。6月23日には、連邦最高裁判所が銃携行を厳しく制限するニューヨーク州法に違憲判決を下し、カリフォルニア州、ハワイ州などでも銃携行規制を緩和することが求められた。
 銃乱射事件が続発する中、銃の規制と緩和が矛盾した動きを見せており、規制強化による銃犯罪の抑止効果を期待できない状況に陥っている。

インドネシア, テロ, 大衆運動

パプア州4分割に伴う治安悪化の懸念

2022年7月15日

 インドネシア最東端のパプア地方は同国に残された最後の紛争地域であり、政府は同地方の統治を強化するため、6月末にパプア州を4分割して3つの州を新設した。
 これに対してパプア人の分離独立派は「地域の一体性が破壊される」として強く反発しており、新設州の行政再編などに関連して反政府武装闘争や大衆運動が激化しかねない。

ニュージーランド, 犯罪

コロナ禍を背景に悪化する治安情勢

2022年6月29日

 ニュージーランドは先進国の中でもパンデミック対策に成功した国の代表格であるが、それでも社会的影響は避けられず、昨年後半以降は景気が失速する中で治安悪化が目立っている。
 最大都市オークランドではギャング間の抗争事件が多発しているほか、「ラムレイド」と呼ばれる強引な侵入盗の被害も増加している。

チリ, 犯罪

首都圏でカージャック被害急増

2022年6月27日

 サンティアゴ首都圏では今年に入ってカージャックの被害が急増しており、未成年者による犯行や、犯人が安易に発砲するケースが目立っている。
 邦人が多く住む首都圏東部の各区でも被害が続発し、中には無関係の通行人が流れ弾で死亡したケースもある。

メキシコ, 犯罪

深刻な治安情勢が続く中部グアナフアト州

2022年6月24日

 中部グアナフアト州では殺人発生件数が減少傾向にあるものの、依然として犯罪組織間の凄惨な抗争事件が市街地でも多発しており、武装襲撃によって無関係の市民も含め多数が死傷するケースも少なくない。
 邦人の犯罪被害は減少しているものの、車両利用時の強盗被害が跡を絶たず、その中には基本的な防犯対策を実践していれば回避可能であったと思われるケースも目立つ。

パキスタン, テロ

都市部で中国権益狙いのテロ激化のおそれ

2022年6月24日

 4月26日に最大都市カラチのカラチ大学構内にある中国語教育機関「孔子学院」付近で発生した自爆テロ(中国人講師3人含む4死亡、4人負傷)は、カラチでは8年ぶりの自爆テロであった。
 同国ではイスラム武装勢力が主に治安部隊を狙ったテロを続発させているほか、民族主義過激派が中国権益狙いのテロを敢行しており、近年ではテロ活動の場を地方から都市部へ拡大しつつある。

中国, 自然災害

例年以上に深刻化する水害と必要な対策

2022年6月23日

 5月以降、中国南部を中心に大雨が続き、珠江流域では多数の河川が氾濫して洪水に至っている。長引く大雨は山崩れや地滑り、土石流なども引き起こしており、今年に入って既に1,000万人以上が被災している。
 北部でも、北京における今夏の降水量は例年より最大で40%多いと予想されており、全国的な水害の拡大が懸念される。

欧州, 犯罪

急増する「ニードル・スパイキング」被害と対策

2022年6月20日

 パンデミックに伴う防疫規制が欧州各国で大幅に緩和され、社会生活が常態に復しつつある中、他人の体へ密かに注射器で薬物を注入して昏睡状態にし、性的暴行を加えたり所持品を奪う「ニードル・スパイキング」の被害が、英国やフランスを中心に急増している。
 この犯行は主にナイトクラブやバーで行われており、被害者の多くは若い女性である。性犯罪や財産犯罪の被害に加え、注射針を介して血液感染症に感染させられる危険性もあるので、被害予防策の実践をお勧めする。

米国, 大衆運動

中絶禁止の合憲化をめぐる抗議行動激化の危険性

2022年6月10日

 人工妊娠中絶を女性の権利として認め、中絶禁止を違憲とした1973年の米連邦最高裁判所判決を覆す意見書の草稿が5月2日にリークされて以来、中絶反対派と擁護派の対立が激化している。
 中絶を禁止する米国各州の州法に対する違憲判断が覆されれば、中絶擁護派による大規模デモが首都ワシントンD.C.をはじめ全米各地で巻き起こるほか、中絶反対派によるカウンター・デモとの衝突にも発展しかねない。
 中絶医療提供者への脅迫や暴行はパンデミック下でも増加しており、6月下旬以降とされる連邦最高裁判断に向けて一層の状況悪化が懸念される。

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