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島の上空からの眺め

Global Risk Reports
国際情勢レポート

ナイジェリア, 国内対立

2月末の大統領・議会選挙に向けた治安悪化とリスク

2023年1月27日

 来る2月25日(土)投開票のナイジェリア大統領・上下両院議会選挙では、第3勢力「労働党(LP)」の候補が支持を集める中、宗教・部族対立の要素も絡んだ対立勢力間の政治暴力や、開票結果をめぐる騒乱等が懸念される。
 同国北東部のイスラム武装勢力「ボコ・ハラム(BH)」は、昨年夏頃から新指導者の下でテロ攻勢を強めており、国内外の注目が集まるこの時期に実力誇示を狙ってアブジャやラゴスでテロを企図する可能性がある。

フィリピン, テロ

創設者の死で岐路に立つ共産主義武装勢力(前編)

2023年1月25日

 1960年代から50年以上にわたって反政府武装闘争を率いてきた「フィリピン共産党(CPP)」創設者ホセ・マリア・シソン(83歳)の死去は、共産主義勢力の弱体化を加速させる可能性が高い。
 国軍は、CPPの軍事部門「新人民軍(NPA)」の兵力が大幅に低下して活動地域も狭まっていると指摘している。しかし、サマール島、ネグロス島、ミンダナオ島の一部地域などでは激しいゲリラ戦が現在も続いている。

アルゼンチン, 犯罪組織

第3の都市ロサリオでギャング抗争激化、殺人急増

2023年1月24日

 アルゼンチン第3の都市ロサリオでは、地元犯罪組織の抗争激化によって昨年の殺人被害者が250人を記録し、殺人発生率は首都ブエノスアイレスの8.6倍に相当する24.8人に達した。
 同市における殺人の70%以上が犯罪組織絡みであり、抗争による無関係の市民の巻添え被害が跡を絶たないほか、犯罪組織による政府・治安当局やメディア等の施設への銃撃や脅迫も続発している。

パキスタン, テロ

武装勢力の停戦破棄で一層悪化する治安状況

2023年1月23日

 パキスタンでは2020年以降、テロ事件が再び増加に転じており、2年連続で民間人のテロ犠牲者が200人を超えた。
 同国北西部や南西部を中心に治安部隊やシーア派住民などを狙った重大テロが続発し、主要3都市でも治安部隊や中国人狙いのテロが相次ぐ中、過激派摘発作戦が頻繁に実施されている。
 こうした状況に加え、昨年11月にイスラム武装勢力「パキスタン・タリバン運動(TTP)」が政府との停戦合意を破棄して北西部を中心に攻勢を強めており、大都市でもテロ情勢のさらなる悪化が懸念される。

ナイジェリア, 犯罪

経済悪化を背景に深刻化するラゴスの治安

2022年12月28日

 ラゴス州知事は、同州について「警察の能力向上と装備強化を図ってきたことが奏功し、治安が改善した」とアピールしているが、実態は景気後退による失業者・困窮者の急増、ウクライナ戦争の影響によるインフレなどを背景に、殺人や強盗などの凶悪犯罪が依然として多発している。
 治安対策が優先的に講じられている外国人居住地区でも、年末年始の期間は侵入強窃盗や「スマッシュ&グラブ」などの被害が急増するので、生活の全般において防犯強化に努める必要がある。

中国, 保健衛生

ゼロコロナ政策からの転換で懸念される医療逼迫

2022年12月22日

 中国政府は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行が始まった当初から「ゼロコロナ(動態清零)」政策を貫いてきたものの、厳しい行動規制に我慢の限界を迎えた人々の抗議行動が巻き起こったことで遂に方針転換した。
 しかし、急激な行動規制緩和の影響もあって感染者が急増し、医療機関に患者が殺到している。年末年始から春節にかけての人の大移動により、流行のさらなる拡大に伴う各地の医療逼迫が懸念される。

アルジェリア, チュニジア, モロッコ, テロ

潜在的治安リスクを抱える北アフリカ諸国

2022年12月19日

 北アフリカのマグレブ3か国(アルジェリア、モロッコ、チュニジア)の2022年中のテロ情勢を概観すると、主要都市の一般市民を標的とした重大事件こそ起きていないものの、テロ計画の摘発や、国際テロ組織アルカイダ、「イスラム国(IS)」などに忠誠を誓うテロリストらの逮捕が相次いだ。
 イスラム武装勢力の活動が活発なマリでは、長年軍事介入を続けてきたフランス軍が8月に撤退したため、地域の情勢不安定化が懸念されている。

インド, 事故

好景気を背景に上昇する交通事故リスク

2022年12月12日

 インドでは昨年1年間に40万3,116件の道路交通事故が発生し、15万5,622人が死亡した。件数、死者数とも前年比で二桁台の増加を示しており、事故100件当たりの死者数は日本の42.9倍に相当する。
 今年に入ってからも、インド経済の好調を背景に交通事故の増加傾向が続いているので、交通法規や各種安全策の厳格な遵守が不可欠である。

バングラデシュ, テロ

イスラム過激派が死刑囚奪還、要注意のテロ情勢

2022年12月7日

 ダッカで2015年に発生したブロガー殺害事件の死刑囚2人が、今年11月20日に裁判所で奪還された。死刑囚らはアルカイダ系イスラム過激組織「アンサール・アル・イスラム(AAI)」のメンバーで、同組織による計画的犯行と見られている。
 治安当局は事件前の今年9月時点で、AAIがリクルート活動を再び活発化させ、海外から一定の資金提供を受けていたことなどを把握していたが、現場の警戒強化などにそうした情報は生かされていなかった。

カザフスタン, 大衆運動

権力基盤を固めたトカエフ体制の不安要因

2022年12月5日

 トカエフ大統領は、今年1月の騒擾事件を利用してナザルバエフ前大統領を完全引退に追い込み、二重権力状態を解消したのに続いて、11月20日には大統領選挙を前倒しで実施し、圧勝して権力基盤を固めた。
 しかし、同国はウクライナ戦争ではロシアと距離を置いたためインフレなどの経済問題に直面しているほか、ナショナリズムや民主化の気運により騒擾が再発する可能性も否定できず、政権基盤は必ずしも安泰とは言えない。

イスラエル, テロ

諸情勢の変化に伴い危惧される一層の状況悪化

2022年11月29日

 去る11月23日、エルサレムで2016年以来6年半ぶりに爆弾テロが発生し、19人が死傷した。刃物襲撃や車両暴走など最近のテロ手法とは異なる新たな動きであり、治安当局が警戒を高めている。
 ヨルダン川西岸地区では、従来の派閥に属さない新興武装勢力「ライオンの巣窟」が影響力を拡大し、イスラエルへのテロ攻撃を頻発させている。
 イスラエル当局は暗殺作戦などを駆使して同組織を攻撃しているが、間もなく発足する次期ネタニヤフ政権は「史上最も強硬な政権」になる公算が大きく、一層の対立激化や、それに伴う治安状況の悪化が危惧される。

チリ, 犯罪

歯止めが掛からない首都圏のカージャック増加

2022年11月28日

 サンティアゴ首都圏では、現地で「ポルトナソ」や「エンセロナ」などと呼ばれるカージャックが今年に入って激増し、邦人が多く居住する首都圏東部でも被害が相次いでいる。
 全国でこれまでに少なくとも6人の被害者が犯人に抵抗するなどして殺害されており、凶悪化も進んでいる。

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